休日の宿泊旅行は楽しいイベントのひとつですが、今は物価高騰で宿泊料金も高くなり思わず泊まりでの旅行をためらってしまう場面もあるかと思います。
けれども日頃の疲れを癒し、非日常を味わうためにも泊りでゆっくり遠出したいものですよね。
そこでぜひおすすめしたいのが車中泊です!
車中泊は宿泊代が不要なので旅行費用が節約でき、またキャンプのようなワクワク感を楽しめたり急な予定変更にも柔軟に対応できたりとメリットがたくさんあります。
しかし車中泊にはキャンプほどの手間はかかりませんがそれなりの準備が必要です。
そこで本記事では車中泊でのあらゆる場面に応じた必要なものやおすすめの場所など役に立つ情報をお伝えしていきます。
車所有歴30年、今はステーションワゴンで家族と車中泊を楽しむ私が経験を元に紹介しますのでぜひ最後までご覧ください。
【対策別】車中泊で必要なもの6パターン
車中泊では当然ながら宿泊施設とは違い、必要なものを自分で準備しなければなりません。
ここでは車中泊で遭遇するさまざまな場面に応じた必要なものを6つのパターンで紹介していきます。
- 快適に眠るための対策
- 暑さ対策
- 寒さ対策
- 食事・水分補給対策
- プライバシー対策
- その他便利アイテム
それでは順番に解説していきます。
1.快適に眠るための対策

車中泊というのはまさに車の中での寝泊まりなので、快適に眠る環境を整えることが最も重要です。
宿泊旅行で夜しっかり眠れないと、翌日のスケジュールにも影響する可能性があるのでせっかくの旅が台無しになってしまいます。
そこで車中泊の際、まず必要なものとして挙げられるのがマット類です。
フルフラットになる車でも座席シートのままでは硬さがあるので、マットレスや折りたたみマットがあると寝心地が格段によくなります。
車種専用のマットレスがベストですが汎用品の場合は設営の手間や収納性、マットの厚みやサイズなどを加味して選ぶとよいでしょう。
さらに座席シートを倒して寝る場合は枕やネックピローは必須ですし、他に必要なものとして耳栓やアイマスクなども快適な睡眠を助けてくれるアイテムです。
✔ 車中泊「快適に眠るために必要なもの」まとめ
- マットレス、折りたたみマット
- 枕、ネックピロー
- 耳栓、アイマスク
2.暑さ対策

車中泊においてエンジンのかけっぱなしは安全面や環境面、またマナーとして厳禁です。
つまり夜中にエアコンをつけておくことができないので、気温対策に必要なものは別途自分で用意しなければなりません。
そこで夏の暑さ対策に必要なものとして挙げられるのがポータブルエアコンや扇風機などの冷房器具です。
これらは電源の確保が必要ではありますが、素早い冷房効果で体感温度を下げられる便利なアイテムです。
また換気や外気の涼しさを取り入れるための防虫ネットや車用の網戸なども実用的です。
夏の夜は予想外に涼しくなるなど温度調節が難しいので、これらのアイテムを活用して快適な夜を過ごしましょう。
✔ 車中泊「暑さ対策に必要なもの」まとめ
- ポータブルエアコン
- 扇風機、サーキュレーター
- 防虫ネット、車用網戸
3.寒さ対策

一方車中泊における冬の寒さ対策に必要なものとして挙げられるのは、まずは冬用の寝袋です。
布団と比べても寝袋は体全体を覆うため密封性が高く、自分の体温で効率的に暖められる必須のアイテムです。
そもそも重ね着での調節も有効ですが、加えて電気毛布や使い捨てカイロなどの器具があると暖房対策としては万全でしょう。
寒さは体に悪影響を及ぼすので、必要なものを事前にしっかり準備しておくことが肝心です。
✔ 車中泊「寒さ対策に必要なもの」まとめ
- 冬用の寝袋
- 電気毛布
- 使い捨てカイロ
- 重ね着用の衣類
4.食事・水分補給対策

車中泊では食事や水分補給の際に必要なものについても考えておきましょう。
たとえば買ってきたものを車内で食べる場合は簡易的な食器・カトラリー類やミニテーブルなどがあると便利です。
また電気ケトルがあると飲み物で一服したい時やインスタント食品の調理に使うお湯を確保できるので重宝します。
あと車中泊では水分補給の対策も決して忘れないでください。
夏はいうまでもなく、冬でも防寒対策で無意識のうちに汗をかくので脱水症状を招きやすくなります。
そのためにペットボトル水の準備は必須ですし、クーラーボックスやポータブル冷蔵庫があると冷やしておけるうえお土産などの保存にも利用できるので役立ちます。
食事は旅の楽しみでもあり、また水分補給も体にとって大変重要ですので万全の対策で臨みましょう。
✔ 車中泊「食事・水分補給に必要なもの」まとめ
- 食器・カトラリー類
- ミニテーブル
- 電気ケトル
- ペットボトル水
- クーラーボックス、ポータブル冷蔵庫
5.プライバシー対策

車中泊において車内を隠す対策もぜひ実施したい項目です。
プライバシーが守られリラックスできる空間づくりに役立つほか、貴重品を見られなくするなど防犯対策にも有効です。
そこで目隠しにおすすめなアイテムとしては車用のカーテンやサンシェードなどがあります。
これらは車内の防寒対策にもなりカーテンはマグネット式やリール式、吸盤タイプなど取付も簡単なものが多くおすすめです。
また夜は車内が暗くなるので灯りをとるためのLEDランタンなどもあると便利です。
今はカー用品店などで車用の製品が豊富にありますのでぜひご検討ください。
✔ 車中泊「プライバシー対策に必要なもの」まとめ
- カーテン(マグネット式、リール式、吸盤タイプなど)
- サンシェード
- LEDランタン
6.その他便利アイテム
そのほか車中泊で必要なものはいろいろあります。
ここまでに紹介したアイテムの多くは電源が必要ですが、エンジンを切った車内での電力確保としてポータブル電源の準備は必須です。
またタオル類はあると重宝するので数枚用意しておきたいアイテムです。
たとえば入浴時だけでなく、掃除が必要になった場合や座席シートをフラットにする際の隙間を埋めるためにも使えるので意外に用途は広いです。
さらにティッシュやビニール袋は何かと必要ですし、万が一に備えてばんそうこう、消毒液、腹痛薬などの応急セットがあると安心です。
人それぞれ必要なものも違いますので、普段の生活を想定しながら検討しましょう。
✔ 車中泊「その他便利アイテム」まとめ
- ポータブル電源
- タオル類
- ティッシュ、ビニール袋
- 応急セット(ばんそうこう、消毒液、腹痛薬など)
車中泊におすすめの場所
ここまでは車中泊で必要なものを対策別に紹介してきましたが、ここからは実際に車中泊ができるおすすめの場所をお伝えします。
注意点として許可のない場所や私有地の利用はマナー違反でありまたトラブルの元になるので、せっかくの旅行の思い出に傷がつく行為は絶対にやめましょう。
紹介する場所も「宿泊」が許可されていることが前提なので、しっかりと事前に確認してから計画してください。
それでは順番に解説していきます。
1.道の駅

最初に紹介する車中泊におすすめの場所は、一般道路に設置された「道の駅」です。
全国にあるドライバーの休憩施設としての道の駅は原則、宿泊利用は禁止ですが車中泊専用施設があるなど一部許可されている場所があります。
道の駅は駐車場も多くトイレも完備し、また基本的には車通りの多い場所に設置されているので安全面でも比較的安心して利用できます。
また地域特産のお土産選びやグルメを楽しめるほか充実した設備で魅力的な場所が多く、道の駅そのものが観光スポットにもなるので利用価値大です。
ぜひ事前に宿泊利用できるかどうかを確認して、この気軽に利用できる道の駅を候補の一つに挙げてみてはいかがでしょうか。
2.RVパーク

次におすすめするのが「RVパーク」です。
RVパークは快適に安心して車中泊ができる場所を提供するためにRV協会が定めた、一定の条件を満たした有料の駐車スペースです。
こちらは正式に宿泊利用が認められており長期滞在も可能でごみ処理や電源などの設備も充実した、車中泊にはうってつけの場所です。
有料で、かつ予約が必要な場合もあり道の駅ほどの気軽さはありませんがRVパークは初心者が安心して利用できるおすすめの車中泊スポットです。
※参考:「道の駅」と「RVパーク」の比較
場所 | 道の駅 | RVパーク |
目的 | 24時間利用可能な休憩所 | 車中泊 |
宿泊利用 | 許可があれば可 | 可 |
駐車スペース | 一般的な駐車場サイズ | 余裕のある広さ |
ごみ処理 | 原則不可 | ごみ処理可能(有料の場合あり) |
入浴施設 | 施設による | 近隣(車で15分圏内)に入浴施設あり |
利用料金 | 原則無料 | 有料 |
3.その他
道の駅やRVパーク以外にも、宿泊利用の許可があれば車中泊が可能な場所は他にもあります。
以下が代表的な車中泊スポットですが、いずれもHPなどで宿泊利用ができるかどうか充分に確認してから計画しましょう。
・オートキャンプ場
最も一般的な安全性が高い選択肢で、車を駐車スペースに横付けしてテントではなく車内で寝泊まりできます。
キャンプ場なのでバーベキューや焚火といったキャンプ行為も可能で、トイレやシャワーなどの設備も充実しているのがメリットです。
・日帰り温泉施設、スーパー銭湯の駐車場
都市部や観光地近くに多く、車中泊が許可されていれば入浴が便利なのでおすすめです。
・ホテル、リゾート施設の駐車場
駐車場を有料の車中泊スポットとして提供しているところがあります。
・公園や観光地近くの駐車場
無料、または有料で車中泊が許可されている場合があります。
・高速道路のサービスエリア、パーキングエリア
原則、休憩や仮眠をとるための場所で宿泊は推奨されていませんが一部許可されている施設もあります。
車中泊で気をつけたいこと
ここまでは車中泊ができる場所について説明してきましたが、最後にここからは車中泊で気を付けたい事柄について解説します。
車中泊の旅を成功させるうえでどれも欠かせない内容ばかりですので、ぜひ最後までご覧ください。
1.トイレ、入浴施設を調べておく
車中泊ではトイレや入浴施設を事前に調べておくことをおすすめします。
トイレがある場所でも施設によっては利用時間が制限されているケースがあるので確認しておくと安心です。
また入浴施設も特に温泉地などでは魅力的な場所がたくさんありますので、泊まる地点にとらわれず自分の気になる温泉施設などを見つけておくと旅の楽しみも広がります。
2.マナーを守る
車中泊においてマナーを守ることはとても大切です。
- 宿泊許可の無い場所は利用しない
- 周りに気を配る(騒音、灯りを漏らさないなど)
- アイドリングストップを徹底する
- 車外で調理するなどキャンプ行為はしない
- トイレなど共有施設はきれいに使う
- ごみは各自で持ち帰る
これらは最低限守らなければならないルールですので、しっかりと自覚して行動しましょう。
3.荷物量と睡眠スペースのバランスを考える
電車で行く旅行とは違い荷物をたくさん持参できるのが車旅行のメリットではありますが、車中泊の場合にはその量には注意が必要です。
なぜなら車中泊では寝るスペースの確保も必要だからです。
たとえば宿泊地に着いて座席シートを倒していざ寝床を確保という時に、荷物が多すぎて寝る場所がないと困ってしまいます。
出来れば事前に現地で車内をどのようにするかを、実際にシミュレーションしておくと安心です。
まとめ
今回は車中泊時における必要なものや注意すべき内容などをお伝えしてきました。
ご紹介したアイテムはたとえば100円ショップでも準備できますし、周りのもので代用が可能な場合もあるのでいろいろ工夫してみるとよいでしょう。
また事前準備も旅の面白みのひとつです。
現地へ出向いたシーンを想像しながらぜひ車中泊支度を楽しんでいただけたらと思います。